アスピリン
超薬 アスピリン
100年前に発見され、今なお新しい効能が見つかる超薬アスピリンについてのまとめ
効能
アスピリン(バイエルの薬品名)は正しくはアセチルサリチル酸は、日本ではライオンが出しているバファリンの商品名で知られる。
胃への負担が消して小さくはないが、鎮痛剤としてベストセラーである。
後述するが、約100年前に発見されたため、特許はとっくにきれていて、非常に安価である。
アスピリンが効く理由は、人体に存在するプロスタグランジンという物質群の働きを阻害し、血小板の凝固を防ぐことにあるらしい。そのため発熱、痛み、炎症を止める。
アスピリンはバイエルの技師フェリックス・ホフマンが1897年に作り出した。もっとも、アセチルサリチル酸自体はフランスの化学者シャルル・フレデリック・ジェラールが抽出方法を発見したものであり、ホフマンは純度の高いアセチルサリチル酸の量産に成功した、といえよう。
サリチル酸(salicylic acid)の語源は、サリシン(salicin)であり、サリシンは柳の樹皮から抽出される。ヒポクラテスの時代から柳の樹皮を煮詰めた液は、消炎、通風、避妊、フケを除く、などなどいろいろなことに効くといわれていた。
新しい効能
ところがこの薬は心筋梗塞や脳卒中などの原因の血小板の塊を作ることを防ぐ、抗血小板薬としても有名なのだ。
健康な人でも二日に1錠程度のアスピリンの摂取で、心筋梗塞や脳卒中が防げるのである。
類似の系統でアルツハイマーがある。脳への血行不良で脳細胞が死ぬ。血行をよくすることで防げるのである。アスピリンはアルツハイマーの防止にも役立つ。
さらに、ガンの予防にも有効であることがわかり始めた。ガン細胞は先に述べたプロスタグランジンが比較的多い。そこで、アスピリンにより作用を阻害したら、ガンは発生しにくいのではないかという仮説が調査により裏付けられたという。継続的アスピリンの摂取でガンも防げるのである。
まだ、アスピリンの効能はある。ダイエットだ。カロリーの消費を引き上げる物質をメタボリズム・オプティマイザーという。アスピリンは消費カロリーを平均、10%ほど引き上げる。この数値はタイヘンな数値である。30歳から50歳程度の基礎代謝量は、体重1キログラム当り、一日、男性で22.3kcal, 女性で21.7kcalである。つまり、体重70Kgの男性はなにもしなくても、一日22.3×70=1561kcal消費する。この10%は156カロリーであり、合計すると1717カロリーを食べてもいいことになる。普通に生活していれば、カロリーは消費されていくのでアスピリンを飲むだけで、ダイエットが可能になるのだ。
アスピリンは本当に不思議な薬です。
参考文献
デッドリーダイエット 三才ブックス
超薬アスピリン 平凡社新書
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