生きる力を分けていただく浮き玉

2019/5/21 火曜日

*これはボランティアでやらせていただいております。

2011年3月11日に起きた東日本大震災。

あの日、東京も都市機能の経済がストップし、お金を出そうが一切の交通機関が止まった夜でした。
郊外に向かって歩いていくと、ハイヒールで足を痛めた女性や体力がなく座り込んだ老人を多数見かけました。
「生きる」とはどういうことかキレイごとの仮面が剥ぎ取られた夜でした。

あれから8年も経つと経済は回復し、私達は自然の恐ろしさを忘れ人間関係にこそ悩みがある(by アドラー)日々に戻っていきました。

しかし自然の猛威、地震、津波を何度受けても立ち上がる人々がいます。

たとえば気仙沼に唐桑半島という小さな半島があります。

昔から津波に襲われる地域で、日本初の「津波体験館」ができたところでもあります。
近代においても1896年の明治三陸津波、1960年のチリ地震津波でそれぞれ大きな津波が押し寄せています。あの日ももちろん。。。


写真からは想像できませんね。

ここに元漁師の伊藤夕妃ちゃんのおじいちゃんがいます。

おじいちゃんは、中学校を卒業してずっと漁師でした。
21歳から55歳までマグロ漁船に乗っていたそうです。

ですが、おじいちゃんは免許や資格を持っていなかったので、「長い期間、漁師として仕事をしていても上の階級に上がることが出来なくて、給料も少なく、家庭を養っていけない自分をとても責めていた」
年に何度か届く、家族からの手紙や娘の成長の写真を見て、涙を流し、勇気をもらい、寒く辛い漁を頑張っていたと話してくれました。

海の危機も津波も乗り越え、あの過酷なマグロ漁船に34年も乗っていたというのです。

おじいちゃんは船を降りましたが、とても不思議なものを作り始めました。

漁網を浮かせるためのガラス製の浮き玉はよく見かけます。


小さい浮き玉をアクセサリーとして販売しているものもよく見かけます。

しかし、おじいちゃんの作る浮き玉アクセサリーはちょっと違っていて、編みが細かいのです。

このおかげで落としても割れないという不思議な機能をもっています。
こわごわ落としてみましたが、割れませんでした。

どんなに海が荒れても沈まない、割れない浮き玉アクセサリー。
過酷な環境を生き抜いた漁師のおじいちゃんの手作りです。

まるでおじいちゃんそのもののような強さをもった浮き玉アクセサリーです。

確かにこの網はおじいちゃんが手で作ったものです。
そのアクセサリーを見て触るたびに、自然に立ち向かい生き抜いた人間のパワーと勇気と知恵をもらえます。

受験や就活などの困難に立ち向かっている人への贈り物としても喜ばれると思います。

(送料をのぞいておじいちゃんの家に渡ります。応援しましょう!)