フェロモンと媚薬

フェロモンと媚薬

人のフェロモンに近い媚薬は存在する

異性に好感をもってほしい、という難題を解決するひとつの方法ですが。。。
フェロモンとは、生物が空中にふりまく物質です。有名な例はメスの蛾がふりまくフェロモンで雄の蛾は数キロ先から飛んでくることが知られています。ほんのわずかでいいのだそうです。
フェロモンという物質が知られてから人類の最大の関心事は「人にもフェロモンはあるのか?」です。あれば最強の媚薬だろう、ということでしょう。巷にはすでに「これぞフェロモン入り香水。このひとふりで女はメロメロ」という商品が高額で売られています。しかし、アルコールやドラッグ以外で人類が理性をなくすような物質は存在しません。

なにしろ、理性というものがありますからね。
じゃあ、ヒトのフェロモンはどういう効果があるのか。研究してみました。

秘密はヤコブソン器官です。

ヤコブソン器官(Jacobson’s Organ)

ライアル・ワトソン 匂いの記憶 光文社 (ISBN4-334-96104-5)(日本ではヤコブソン器官についての唯一の情報源といっていいかもしれない。)

に、サブミリナルに無抵抗な人類について書かれています。
鼻の奥、1.5センチほどのところに小さな穴があり、その感覚器は臭覚と別系統の経路で脳に伝わっているそうです。これをヤコブソン器官といい、公式にはなんの役にもたっていない器官です。

しかしライアル・ワトソンによればそれは空中を浮遊するホルモン(フェロモン)を検知する器官だといいます。(Vemeronasal Organ (VNO)という名称でも知られる)

感覚しないにもかかわず感覚器官という奇妙な性質をもちます。それゆえ意識されないままに刺激の影響を与えることになります。

この「意識されないままに刺激から影響」というものは実例があります。
女性は男性ホルモンを意識しなくても検知しており、排卵の瞬間が感度が最高となります。
脇の下などに多数あるアポクリン腺分泌物(若いころはニキビの原料)がバクテリアが脂肪とホルモンを分解したものの匂いを人類はフェロモンとして感じることもわかっています。
多くの女性が顔をしかめる汗臭いというアレですね。ところが!

古い記録によると

  • 女たらしの男がハンカチを脇の下にはさんで一日畠仕事をし、夜はそのハンカチを胸ポケットにさし、パートナーの鼻先にくるようにし、デートは大成功だという。
  • イギリスで高級娼婦は「とある部分に身に付けた」ハンカチを売りさばいて大儲けしたという。文脈からしておそらく排卵直前の膣分泌物だと思われる。

いずれも理性とはうらはらの反応なのです。

フェリン社の「レルム・メン」「レルム・ウィメン」は前者は女性の皮膚から採取されるアンドロスタジェノンとエストラテトラエノールです。
ウィメンには男性から抽出されるアンドロスタノール(Androstenone)ということです。

フェロモン

人にもこのようにフェロモンは存在するようだ、と1986年に フィラデルフィアのMonell Chemical Senses Centerの研究者、George Pretiと Winnifred B. Cutlerが発表しました。
当時、ワシントン・ポスト、USA TODAY、TIMEなどに掲載されました。
実験は週に一度、男性の脇の下からの分泌物を女性の上唇に少しつけると生理の周期が安定する、というものでした。
定常的に男性と交渉をもつ女性のほうが生理周期が安定するというデータから実証実験が開始されたようです。

同様の検証はあちこちでなされているのを見かけます。
ケンタッキー大学ではアンドロスタノールを吹き付けた男性の写真に女性がより好感をもった、歯医者の椅子に吹き付けておいたところ女性は他の椅子より好んで吹き付けた椅子を選んだ、イギリスのテレビ番組では双子の片方に吹きつけたところ、外見はまるで同じなのに片方よりも女性に人気があったなどなど。。。

日本でもいくつかのテレビ番組で取り上げられた。どうやらアンドロスタノールは男性から見ると究極の「媚薬」のようではあります。
「なんとなく選んだ」という程度の効果であるところに注目しておきましょう。よくいう「メロメロになる」からはほど遠い話です。

媚薬

ヒトは理性をもつためフェロモンといえども、なんとなく好感がもてる以上の効果はないのは間違いありません。
それ以上の効果があったら、おそらくそれは麻薬として知られるジャンルの物質かと思われます。
ヤクザが麻薬とセックスで女性を縛るのは有名な手口です。
アルコールは神経を構成する脂質を溶かしますから、大量に摂取するとは脳内信号をショートさせて遊んでいるようなものです。

ところがフェロモンと似た分野で、すでに実績をあげている方法があります。

そう、フレグランス(香水)の分野です。
実際、男性は香水の匂いでエッチな気分になることがあります。あれくらいの効果を無意識に訴えられるならば十分「効果的」といえるでしょう。

そこでエッセンシャル・オイルの分野を調査しました。以下は、その中で「強力である」と認められた代表選手です。

イランイラン(ylang-ylang)

よくインターネットには「ホルモンバランスをとる」とあるが、実は活発な男性が発するホルモン「テストステロン(testosterone)」に極めて似た分子構造をもつという科学データがあります。女性の不感症、男性のインポテンツに有効だといわれています。なんとなくうなずけるところです。粘るような甘い香りは、興奮させ、陶酔させる作用があります

サンダルウッド(白檀)(sandalwood)

この香りの成分の中に、男性の汗に含まれる成分(アンドロスタノール)に似た物質が含まれているため、心を高揚させ、催淫作用を持つと言われています。女性の冷感症や男性のインポテンツに有効だといわれ、男性的なセクシーなイメージということで、シャネルの香水『エゴイスト』などに使われていることで有名です。オリエンタルな香り。

ジャスミン

強力なリラックス特性をもち、上ふたつとの組み合わせは香水として最高の組み合わせだといわれています。意外ですね。最高の香水の組み合わせって、古来、すでにわかってるんです。
カルバン・クラインの香水、シャネルNo.5にも使われています。インポテンツ、早漏、冷感症等の性的障害に効果があるそうです。甘い香り。
ただし、本当に抽出したエッセンシャルオイルはギョッとするくらい高価です。

ローズウッド(rosewood)

ローズと名前にあり、バラのような香りがするが、実際は香木から抽出します。催淫特性が認められており、インポテンツや冷感症のような性的障害治療にすら効果が期待されています。リラックスさせ血行をよくする作用があります。

パチュリー

私は知らないのですが、「昔のおじさんの整髪料そのものの臭い」と教えてくれた人がいます。
微量だと効果的でしょう。

ムスク

さまざまなパフュームに採用されているにもかかわらず、あまり解説を発見できません。原材料の麝香鹿はワシントン条約の対象です。天然モノはまず入手できません。そんなものを解説しても仕方ないからでしょうか。

蛇足ですが、瞑想に最も適しているのは、ユーカリとミントを半分半分と密かにいわれております。クールに落ち着きます。

上記をふまえ、「究極の媚薬」を開発しました。

もっとも重視したことは「ヤコブソン器官は分子量の大きな物質を検知する」という点です。

実は世間で売られている香水はコストの面と手間から人工的に生成した香り成分の合成で作られています。
これは化粧品会社の名誉のために記しておきますが、香水が多くの人に渡るほど天然素材を使ったら、地球を破壊すると思います。合成で作るしかないのです。

「究極の媚薬」は、高品質なエッセンシャルオイルを調合します。エッセンシャルオイルの分子量はとても大きいので、ヤコブソン器官にひっかかることを期待しています。

フェロモンとしての効果を狙っているため、匂うほどつけないようにしましょう。

発表してからずいぶんになります。それなりに効果が集まりました。

かなり肯定的な感想をいただきました。

  • 思ったよりいい香り。した時に汗とまざるとすごくよかった。
  • 急に凄く切なく、なんだかとてもエッチな気分になってしまいました(笑)。あまりにも、急にキュンって感じになったので錯覚かも知れませんが
  • イヤミがないからいいかも。
  • 媚薬なかなかヨイ香りに 何かふわふわメロメロな気持ち?になりそうです!
  • 男性の体臭を連想させますね。
  • つけたまま電車等に乗って、人とすれ違う時の反応を見ていると面白いですね。確かに席の周りに不自然に(笑)人が集まる様です。

とても気に入って毎日香水をつけています。
周りを媚薬で夢中にさすのではなく、自分が媚薬に夢中という感じですね。
手首につけて、かぎ回っています。
さすが媚薬です。
今まで気に入った匂いの香水を買ってはしばらくして匂いに飽きて部屋の飾り物になっていましたが、理由がわかりました。
天然と合成香料の違いだったんですね。

それでは、どうしてこれが男性を引き寄せることになるのでしょうか。
それは男の悲しい性(さが)を利用しています。
実は女性が発情しているかのようなサインを出すと、男性は魅力的に受け止める生物なのです。

ほおが少し赤くなる、唇が赤くなる、というのは女性が発情した時に見られる特徴です。
化粧は実はそれをシミュレーションしています。目の周りが青くなるのは、そりゃぁ、経験ある方はよくおわかりでしょう。
関心のある人、モノを見ると目の瞳孔が開きます。目の大きい人が好かれるのは、実は相手が関心をもたれていると錯覚しやすいからなのです。

2010年、ドイツでまさに女性の性器の匂いの香水が発売されました。これも、そういうことです。
女性がちょっといい感じになると男性は引き寄せられるということです。

(2016年追記)現在、業務多忙のため媚薬の製造は行っておりません。
そのため媚薬の製作方法を記します。

その前に基礎知識として、香水は3つのパートから構成されることを学習しましょう。

  • ラストノート
  • ミドルノート
  • トップノート

この分類は、要素として使われている香料の揮発性です。
トップ: 10分くらいまで。香水の第一印象
ミドル: 3時間くらいまで。香水のボディ
ラスト: 半日くらい。余韻

それぞれの香料はすでにいずれかは定義されていますから、それぞれから探して匂いを組み立てます。

1.たとえば、ラストにサンダルウッド、ミドルにイランイラン、トップにローズ・ウッドというような組み合わせです。比率は2:4:4が基本です。

いずれもエッセンシャルオイルですから、そこそこのお値段します。よく探してください。お店によって価格は5倍くらい違います。

他にも欲しい匂いがあれば購入しておきましょう。1mlから売られていますから、いろいろ試すのも悪くないです。

2.これらを溶かすものは無水エタノールです。薬局に売っています。(オイルは水には溶けません)
オードトワレを作るにも、いったんエタノールに溶かしたものを水に溶かします。

3.ここでは標準的な香水として、エタノール30mlにサンダルウッド12滴、イランイランを24滴、ローズウッドを24滴配合することにします。(一滴を0.05mlと計算するのが一般的です)

マインド・クラフトの媚薬も初期はこの比率からスタートしました。
できあがるものはちょっと男性っぽい香りです。

4.ここで注意が必要です。
単純にエタノールにオイルを垂らしてもうまく溶けてくれません。
そのため巷では「よくかき混ぜろ」とか「蓋をして振れ」とガイドしているはずです。

しかし、ある機械を使うとそんな必要はありません。
確実にしっかりと混ざります。

それは「超音波洗浄機」です。

senjoki

私はシチズン製を使っています。
そんなに高いものではないし、アロマをいれていたボトルの洗浄、アクセサリーの細部の汚れをとったり、メガネやコンタクトのゴミをとったり、あるとかなり重宝しますから、購入されてはいかがでしょうか。

5.機器の指定どおりに水を張ってエタノールの入ったビンを置き、洗浄機のスイッチを入れます。
そして、洗浄機が稼働している間に必要なエッセンシャルオイルを垂らします。

溶かす順番は、ラスト、ミドル、トップの順です。

できあがった直後は白濁しています。
これは超音波による鹸化(けんか)と言われる現象で、エッセンシャルオイルがとても細かい粒子となっている状態です。
このまま1日程度放置すると、溶けて透明になります。

以上です。

この超音波洗浄機で撹拌する方法はどこでも見たことがありません。
マインド・クラフト独自の方法じゃないかと自負しています。
えらそーに言ってますが、超音波で混ざらないものも混ざると知ってただけなんですが。。。

エッセンシャルオイルの香水は合成と違って匂いも奥深いものがあります。
ぜひやってみてください。

投稿者: たかお

毎度、お世話になってます。店主です。