インセンスの本質

2023/12/6 水曜日

インセンスやアロマといえば親しんでおられる方は少なくないと思います。

ここでは他のサイトではまず見かけない、新しいインセンスの楽しみ方をご提案したいと思います。

マインド・クラフト運営の専門店を作りました。
提案どおりに材料の制作、機材の収集に何年もかけています。
よろしければ、ご訪問ください。

 

インセンス=お香 は世界で楽しまれている

こう書くと「当たり前だ」という感想をお持ちの方と、「え?」と思われる方がおられるかもしれません。

以下、日本で代表的なお香の英語名を挙げます。

日本語 英語
沈香 Agarwood
零陵香 Foenun Graecum
薫陸(洋乳香) Pistacia Lentiscus
大茴香 Star Anise
鬱金 Turmeric
白檀 Sandalewood
山奈 Hedychium Spicate root
龍脳 Borneol
丁字 Glove
桂皮 Cinnamon
貝甲香 Shellfish incense
甘松 Spikenard
安息香 Benzoin
かっ香 Pogeosemon Cablin
青木香 Saussuree Root
乳香 Frankincense

当たり前なのですが、アロマの世界でエッセンシャルオイルを楽しまれているものも多数あります。

なんとなく日本固有のもので敷居の高いお香も、エッセンシャルオイルを中心に扱うアロマも、広い意味ではインセンスなのです。

インセンスの素材問題

インセンスの王様と言っても過言ではない沈香という香木があります。木が樹脂を出し固まったもので、よいものは水に沈むため沈香という名前がつけられています。
奈良の正倉院には蘭奢待(らんじゃたい)と呼ばれる沈香があり、鎌倉時代に日本に持ち込まれたようですが、歴代の権力者が削って使ったことでも有名な沈香です。
現在、沈香の原材料は乱伐のため、ベトナムやインドネシアで栽培されています。

ところが沈香が入っているという線香はいともたやすく、安価に入手できます。
それは合成香料を使っているからです。
インドや日本のショップでも線香は安く入手できます。理由はほとんどが合成香料を使っているからです。
これは悪いことではありません。フェロモンと媚薬の記事にも記載しましたが、もし天然素材を使って香水やインセンス製品を作ったら世界中の動植物があっという間に消え失せることになります。
沈香はすでにワシントン条約の対象となっています。

ただし素材のもつ効能は当然ながら期待できません

またエッセンシャルオイルを作ることも簡単ではありません。バラの場合、わずか500グラム作るために0.5トンものバラの花を必要とします。

このように考えると乾燥した自然素材を使うことは比較的、環境に優しいといえます。

インセンスの医学的効能

一方で天然素材のインセンスが欲しい場合もあります。

それは古くからインセンスに言われている効能を期待する場合です。
この時は合成香料では効果はまったく期待できません。

ほとんどのインセンス素材は抗菌作用、抗酸化作用をもちます。

アロマでもどこからか言われはじめた漠然とした効能を見かけますが、古来、インセンスについては古い医学、漢方、アユールベーダやチベット医学など世界で効能について語られています。

インセンスは肺に吸い込んでいるという事実を忘れないでください。

例えば、チベット医学に基づいて作られた線香は31種類の植物性物質から作られているため、AGAR31と呼ばれている有名なインセンスがあります。
現在、ネパールで作られていて治療効果が非常に高い一方、副作用がないことで重用されています。

頭痛、ストレスフルな状態、不眠、背中や胸部の痛み、唇の乾燥、筋肉の硬直、痛みの緩和などに効くとされています。チベット医学の成果ですね。
あまり煙は出ませんが4mm-5mmの直径で太いです。

このお香は類似品が出回っているのですが、正しい製品は処方した医師の名前が入っています。
こちらの製品はDr.Tinlay Wangchunkとなっています。
AGAR31は香りを楽しんでもよいですし、体によい治療効果のあるお香なので、帰宅してリラックスしたい時、ヨガなどをやっている横で煙を吸うとさらに効果を期待できます。

詳しくは個々の「香りの天然素材」でご紹介しますが、
例えば大茴香(スターアニス)には、シキミ酸が含まれています。シキミ酸は強力な抗ウイルス作用を持つ化合物です。実際、インフルエンザの治療に人気のある薬であるタミフルの主要な有効成分の1つです。

大茴香をお香として楽しむことで、空間のウィルスの除去を期待できます。

薫香

ここまでお話ししたように、もっとも簡単で信頼できるインセンスを楽しむ方法は天然素材をそのままお香として楽しむ方法です。

もちろん従来、アロマで使われているエッセンシャルオイルを水皿に落とす方法もよいと思います。ただし、エッセンシャルオイルは高価です。

香道などでは火のおきた炭の上に雲母板を乗せ、そこで香を加熱します。
この方法は温度が高いため数分程度で香りはなくなりますし、炭を起こすのが面倒です(さすがに最近は電熱式炉もあります)
伝統的な儀式は気軽に楽しむためのものではありません。

それを解決したのが以下の方法です。

キャンドルで素材をゆっくりあぶる方法だと手軽にじんわりとおだやかに長時間、香りを楽しむことができ、空間に漂う薬効を吸うことで健康効果が期待できます。

 

薫香#OLD

Posted by たかお