誰もがもっていた超能力
600ページをこえるとても分厚い本
神々の沈黙
今からおよそ4000年前、人は誰もが神を見、声を聞いていたという衝撃的な内容の本。
しかもサイエンスエンターテイナーが書いたのではなく、学者。専門は心理学だが人類学、考古学、哲学、英語学の講師もしていたらしい。
たとえば、イーリアスというとても古い叙事詩がありますが、その中の主人公は「俺はこう思う」ということはなくすべては「神からの指図」となっているのだそうです。それを他の人も「バカか?」といわず、納得する会話なのだそうで。また、ハンムラビ法典も前書きこそ、王様が俺はスゴイ!と書き散らしているけど、法典自体は神の言葉であり、公平性、弱者救済、など現代の法学でも参考になる点があるのだとか。
このように神の言葉は妄言ではなく、意味のあるものだったようです。
しかし、時代が下るにつれ人が言葉主体でモノを考えるようになり、文字で言葉をいつでも再生できるようになってから人の頭の構造はかわり、だんだん、初期の能力は失われていったということです。
ギリシャのデルフォイの神殿での神がかりを創りだしての予言などは、薄れゆく能力を必死で保とうとした過程だとか。さらに占いはまったく聞こえなくなってから創りだされた代替手段だというように、なるほどね。と思うことが満載でした。
さて、このジュリアン・ジェインズのいう「人としての言葉」と「神としての言葉」の両方が聞こえる状態を日本語では「二分心」と翻訳されており、いろんな人が一生懸命解説しています。
が、チャネリングと思えば簡単なんだがな、と私は思ってます。
そうするととても説明はラクで、チャネリングというものは人間にもとから備わっているハードウェア(数千年くらいでは変わっていない)を利用する方法なのだろうな、ということです。
そうだとすると、この話は実はもっと細分化されると思っています。
チャネリングの能力はその人の生まれ育った環境に大きく左右されるな、というのが最近の実感です。
欧米系のチャネラーの場合、ハイアーセルフ、おじいさんなど目に見えた親族、天使、というところが中心となります。
アジア系の場合、自然にある神々、動物、先祖が中心ではないでしょうか。
日本の場合、ハイアーセルフ、少し遠い先祖、動物(お稲荷さんとか)、自然に存在する神々、神の使い(天使)、神道の神々というところが中心になります。
こうやって見ると和洋折衷でしょ。
これは大事なことで、自分のバックボーンにあう方法をとらないと、やはりメッセージは取りにくいように思います。
誰でもできる、とはよく言われることなんですが、翻訳本ばかり読んで独習していると、うまくいかないのはここではないでしょうか。人の話ばかりで自然があまり出てこないですよね。日本人としてのバックボーンを忘れないようにしましょう。
海外のチャネリングや霊能力者の本を読んでいても、おじいさんなど本人が直接知っている人はでてきても、それより以前の先祖についての話はほとんど出てこないのではないでしょうか。私が浅学なせいかもしれません。
輪廻転生も世界中のさまざまな民族に生まれ変わります。
一方、私達日本人の霊の話は、家、土地などに強烈なこだわりがありますよね。
そして実際、先祖や土地のエネルギーからメッセージを取りやすいように思います。
誰もがもつ超能力ですが、出し方は今の肉体、今の魂の状態に大きく関係するのは当たり前です。
無理なくやりましょう。