星占い
星占いの別の見方
2006年、冥王星は惑星ではなくなりました。占星術師がなんというか楽しみにしていたら、「星がなくなったわけではない。従来から大きい小惑星も考慮してきたし、星は象徴的なものだ」と理屈にもならんことをいっています。どこの誰が惑星以下の細かい星も出たホロスコープを使っているんでしょうか?象徴的ならなぜ、星の運行を一生懸命見るのでしょうか。旧暦のカレンダーで十分じゃないの?
実は、筆者も高名なインド占星術師にみてもらったことがありますが、そんな些細な事件までは言及されませんでした。人生の傾向は当たっていた気もします。しかしなぜ、占星術で運命がわかるのでしょうか?私が主な意見は、これかな?というものをピックアップしてみました。
- 占星学からの説明
人生の3大エポックの一番最初の瞬間(誕生)に重大な影響があったとすれば、それ以降について、最初に受けた天体の影響がその後に無効なものになったという科学的な証明がなければ、誰も占星学を否定しさることはできないでしょう。
–演習 占星学入門 石川源晃:著 平河出版 P34–
要は、だれも明らかにできてないということでしょうね。
占星学の研究家は、このように天体の動きが人生に影響するという立場をとる。さまざまなホロスコープと人生の統計がとられているが、ドイツ占星術連盟会長のP.Niehenkeはまったく相関を見出せなかったといっている。上記の引用した本では、肯定的結果のみを紹介しているが、同じくらい否定的結果も得られている。
- 占星術をやっていたひとの別の説明
西洋占星学の理論では、未来の出来事を予測するのに、1日1年法という手法を使う。誕生後の一日の星の動きおよび位置が、その後一年間の出来事を暗示している、と考えるのである。一見非合理に思えるこの判断法が、実際に採用してみると、それなりの信憑性があることを発見する。
もし、この法則を認めるならば、私たちの人生においてまだ完結していない大きな周期を、既に体験している小さな周期の内容から予測することが可能になる。
–カバラで知る運命の秘密 山田孝男:著 福昌堂 P50–
このように古(いにしえ)の星占いが人生の周期の一面を表していて的中していたのならば、13星座とか新しい星の動きを忠実に追うほど、真実から遠ざかるのかも知れない。
- ある心理学者の見方
太陽は、その熱と光とともにわたしたちの外的、内的、精神的生活に絶大な意味をもっているので、あらゆる文化を通して今日にいたるまで、至高の神々や至高の価値やもっとも本質的なことがら、そして人間のなしうる最大の経験と象徴的に結びつくようになったのも、当然といえば当然である。……..
人間は、天体や星座と取り組みながら、自然の事象や四季の推移の理解をますます深めていったばかりではない。自然のみならず、社会関係や人間自信の内部にも見られる基本的な生命の原理にも出くわしたのである。心の内容を星辰へ投影してゆくうちに、人間は自分自身を理解しはじめた。………
つまり、占星術の体系をその心理学の側面から考察すると、この体系が人間に関する驚くほどきめ細かい包括的な象徴理論であることを、率直に認めざるをえないのである。…….
以上のことからなぜ占星術をもちいれば、実際、意義深い有益な答えが得られるのか、そしてまた、なぜそれを自分に適用する人には、それが高度の明証性をもっているのか、比較的簡単に説明することができる。…一つ目の要因は、占星術の象徴もそのほかの体系の象徴も、元型的な、ということはつまり人間全般にわたって普遍妥当性のある象徴であり原理である、ということと関連している。そのような体系には、何百年もかかって集められた人間と人生の経験の智恵が煮詰まっているのだから、となれば、どんな人でもそこに自分を再発見するにちがいあるまい。….
心は、「客観的」にはしばしば何の関連もないところに関連を設定し、重要な情報を浮き立たせ、ほかの情報は消してしまう。またさまざまな事態に対し、その事態が「客観的」にはもっていない異議や意味を与え、「客観的」な真実が目下の現実の捕らえ方と合致しない場合は、その真実のほうをうやむやにしてしまう。…..心は、構造、秩序、異議、意味を生み出そうとする生きるうえで必要な傾向をもっているのであって、しばしばごく限られた程度にしか「事実上」の状況と合致しなくとも、そのようにしながら現実の捕らえ方を形成するのである。
–魔術 深層意識の操作 ルッツ・ミュラー:著 青土社–
- 天文学からの鋭い指摘
(その1)冥王星より大きい天体はいくつもある。木星のガリレオ、土星のタイタン、海王星のトリトン、さらに地球の月。したがって、冥王星を小惑星として見直そうという動きがあったが占星術師にも猛反対された、とのこと。
占星術師がよりどころとしている「星からのなにか」すら揺らぐ話はないでしょうか?(その2)十三星座占いというのがありますが、黄道(太陽が天空をとおるルート)は昔とは違い今では13の星座を通過する、と天文学者がイヤミまじりでいったところ、占星術師から転がり出てきた理論です。
- ラムサという霊的存在からの指摘
星の運行に人生を例えるのは、人が考え出したおもしろい遊びだ。でも、そこにはなにもない。
あなたは以上の説を見て、どうお考えでしょうか。
私の知っている占星術師で雑誌で売れっ子になりつつあり、天使をプロモートしている人(翻訳多数あり)に、あたるのか?とまともに聞くと「これは心理学的側面をあらわした...」と煙に巻き、心理学的占星術の本を翻訳したり、雑誌に総力占い特集をしたりしています。これが占星術師の実態ではないでしょうか。生活のためには矛盾したこともヘイキでいう(笑)
ほんとうにきちんと法則があるのならばコンピュータのすべての組み合わせをあっという間に計算してのける能力をもって、占星術師を上回るよきコンサルタントになる可能性があります。でもそうではないですね?
占い師は無免許のカウンセラー。したがって、ホロスコープは話題のトバ口に過ぎず、水晶でもコーヒーのシミでもなんでもいいのです。
未来が確定しているという考え方はなにも前向きなものを生み出しません。どころか東洋運命学では未来が確定しているなんて考えません。