電子ドラッグ
電子ドラッグ
神経は電気信号である。それなら、、、
磁石と電気は密接な関係があり、磁界が変化すると電気が発生しますし、電気が流れると磁界が発生します。電流を体内に流す試みがこのページで議論したい内容です。
磁気治療は数千年の歴史をもち、ギリシアでは磁石を傷口に乗せると痛みが軽減され、治癒も早いということが知られていました。日本でも磁石による治療はポピュラーであり、昭和36年の薬事法施行令の中で、磁気ネックレスや磁気指輪などの磁気治療器を正式な治療器具として登録しています。磁気治療器は血行を促進し、肩こりなどに有効であることは科学的に実証されており、今さら驚くようなことではありません。
人体に弱い電流(低周波治療器の数十分の一)を流すことにより、痛みをコントロールする方法は知られており、70年代からTENS(Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation)と呼ばれています。
TENSの出力は0-80ミリアンペア程度のパルス電流です。パルスは一秒間に1,2から250回くらいです。周波数によりエンドルフィンが出るという研究結果があります。電極からの刺激そのもので快感を感じる方法とは別に、電気的刺激で快楽物質が出ることがわかってきたのです。
ここにメガブレイン―脳の科学的鍛え方からの引用をします。
P136より
「これは経皮電気神経スティミュレーターTENSです」
ジョセフ•ライト氏はこう言って、タバコ程度の大きさの黒い箱を、テーブルの上に起きました。ダイヤルのついたその箱からは、二本の長いコードが出ていて、それぞれの端に、湿らせたパイル地の布で覆われた、小さな平たい金属板がついていました。
「この二つの金属板は電極です。これをそれぞれ、両足のくるぶしに沿うような形で、靴下の中にいれてください。それからあなたを『作動』させましょう」
彼はこう言って笑いました。
(中略)
「これで何か感じますか?」
私のくるぶしに奇妙な、しかし幾分心地よい、チクチクした刺激が始まりました。
(中略)
大切なのは、ある非常に限定されえた周波数にチューニングし、正確に一定の神経化学物質を放出させることだとライト氏は言いました。彼のマシンは7.83Hzに調整されていました。この周波数は地球と電離層の間にある「共振電磁場」と同じです。
(中略)
私は、ものすごい快感でいっぱいになり、急に笑い始めました。自分の脳がかつてないほど早く、効率的に動くことがわかりました。あまりにも早くアイデアが次から次へ湧き出てくるため、何から話をしてよいのかと戸惑ったほどです。
ライト氏はもう一度クスクスッと笑い、マシンが私の脳に、痛みを抑え幸福感を導く「エンドルフィン」を精神活動の向上に関係した脳内化学物質をたいりょうに放出させているのだと説明してくれました。
TENSの市販の機器を輸入して試してみたことがあります。能書きによるとマリファナやタバコをやめることができた、などとあります。
さっそく試してみましたが、チクチクして、そのうち頭がボーっとしてきます。他にも女性向きの快感をもたらす機器なんてものが製品化されていたりもします。
2011年にはオーストラリアの学者がThinking Capなんてものを作って実験しています。
電極から10-15分弱いパルスを頭に通電して、脳の活性化を実験で証明した、とあります。
数年おきに、新製品が発表される分野ですね。
作ってみました。先のメガブレインレポートの記事を元にしたものです。ただし、メガブレインレポートでは、波形が重要だと書いてありますが、他のTENSについての記述を調べても、それほど重要性を指摘している文書はありません。むしろ、周波数についての研究は進んでおり、それは電磁波や電極での刺激で使われているようです。
右のダイヤルがスイッチと周波数調整です。周波数のレンジは機器内の紙に書いてあります。部品のばらつきがあるので、きちんとオシロスコープで測定します。右のダイヤルの刻印のあるところが、7.83Hzのポイントです。
左のダイヤルは出力調整です。右に回すほど強くなります。左のダイヤルは最弱にし、右のスイッチを入れます。左のダイヤルは最初は最弱にしておきます。
さて、金属板をくるぶしに靴下ではさみ、スイッチをオン。あまり強くすると、あ、チクチクします。出力は本当に弱いのですけれどね。周波数をあらかじめ調節しておいた7.83Hzにして数分そのままにします。
割合と早い段階で頭がスッキリしてくることは感じられました。疲れていた頭がリフレッシュした感じです。もっとそのままにしておいたら、上の記事のとおりハイになったかも知れません。ただ、TENSは人によって効果は違うのではないかと思います。海外では、アルコール依存、ニコチン依存、ひいては麻薬依存も治ったという記述がTENSについてはよく見かけます。その割には、あまりポピュラーではないように見えます。
使ってみられた方からの感想です。
感覚的には、風邪薬を飲んだとときのような眠さ、心地よい気だるさが続きました。
不思議な感覚です。電気刺激はすぐ感じなくなり、ほわんとした感覚に包まれていきます。
これらの装置も、のちに調べたところでは「周波数療法」の亜流に過ぎません。
周波数療法の機器についての記事はこちらです。